法人の方向け

　司法書士と行政書士は、法人に対しても幅広い法的サービスを提供しています。司法書士は会社設立や役員変更、増資、解散などの商業登記をはじめ、各種議事録作成や法務局への登記申請代理を行います。また、企業が関与する不動産登記や裁判所提出書類の作成も取り扱います。一方、行政書士は、法人設立時の定款作成や認可申請、建設業・運送業・産業廃棄物処理業などの許認可申請手続き、契約書作成、外国人雇用に伴う在留資格関連手続きなどを支援します。業務内容に応じて、適切な専門家への依頼が必要です。

会社（商業・法人登記）

会社の設立や運営に関する基本情報は、法務局が管理する商業・法人登記制度によって公開されています。登記制度は、会社の名称・所在地・代表者・資本金などの情報を登録し、第三者に対して法的効力を持たせるためのものです。会社を設立する際には、定款認証、資本金の払込、登記申請などの手続きを経て、法人格が付与されます。登記情報は公開されており、信頼性や取引の安全性を確保する役割も果たしています。変更があった場合は速やかに登記を行う必要があります。

許認可手続き

許認可手続きとは、特定の業種や事業を行う際に、国や自治体の許可・認可・届出などを受ける必要がある制度です。例えば、飲食店営業、建設業、古物商、旅行業などは、事前に所管官庁からの許認可を取得しなければ営業できません。手続きには、法令で定められた要件の確認、必要書類の作成・提出、事業所の実地調査などが含まれることもあります。要件を満たさないと許可が下りないため、申請前に内容を十分に確認することが重要です。行政書士などの専門家の支援も有効です。

手続き顧問業務

司法書士および行政書士の顧問業務は、企業や個人事業主と継続的な契約を結び、法務・許認可・登記・契約書作成などの業務を日常的にサポートするサービスです。司法書士は主に会社設立や役員変更、不動産登記などの法務・登記分野を担当し、行政書士は営業許可申請、在留資格申請、契約書作成など行政手続きを中心に支援します。顧問契約を結ぶことで、必要なときに迅速な対応や事前相談が可能となり、法的リスクの回避や業務効率化に寄与します。